Criminal

ストーカー規制法の基本概念をおさえよう!|「つきまとい等」と「ストーカー行為」の関係ほか!

今日読むニュースは、私自身の公開処刑ですか?

問 民放キー局のアナウンサーとして報道番組のサブキャスターを務めるX(25歳 女性)は、そのプライベートについて、これまで何度か週刊誌から砲撃を受けてきたが、実際はかねてより交際していた実業家Aと半同棲の状態にあり、既に法律上の夫婦同然の生活を続けている。大学在学中にXと交際していたY(25歳 男性)は、Xが有名俳優Bと近日中に結婚する見込みであるという週刊誌の記事を見て、大学卒業間際にXから伝えられた破局理由への不満を再燃させた。Yは、Xとの交際期間中にXの同意を得て撮影したXの全裸画像(以下、「本件画像」という。)を、Xの勤務先であるテレビ局の報道局長Cに宛てて郵送した。さらに、Yは本件画像をSNSの匿名アカウントを用いてアップロードし、不特定多数が閲覧可能な状態に置いた。5ちゃんねるのヘビーユーザーである派遣社員Dは、ネット上で「女子アナXの画像流出」が騒ぎになっていることに気づき、興味本位でリンクをクリックして本件画像を表示させ、将来的に消去されることを懸念して自らのPCにダウンロード保存した。
この事案に関する以下の記述のうち、ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下、「ストーカー規制法」という。)の規定に照らし、正しいものはどれか。

1 ストーカー規制法上の「つきまとい等」に該当するためには、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情を充足する目的が必要である。たとえYがかつてのXの交際相手であっても、今となっては一視聴者にすぎず、女性アナウンサーが一視聴者を交際相手に選ぶことは非現実的であることからすれば、YにはXに対する好意の感情を充足する目的が認められない。したがって、Yがストーカー規制法により処罰されることはない。
2 Yが、Xが司会を務めるイベント特設会場押し掛けたとしても、当該会場はXがイベントの司会業務を遂行するため一時的に滞在している場所にすぎず、住居、勤務先、学校その他Xが通常所在する場所ではない。したがって、Yが当該会場に押し掛けたことがストーカー規制法上の「つきまとい等」に該当することはない。
3 YはCに対して本件画像を送り付けているが、Xは報道機関に就職した時点で、将来にわたり自身のプライバシーが制限を受け、また、ゴシップその他不正確な情報により自身が好奇の目に晒されることを受入れていたため、Yの行動によってもXはまったく動じることなく、いつもどおりの仕事を継続した。この場合、Yが本件画像を送り付けたことは、ストーカー規制法上の「つきまとい等」に該当しない。
4 Xとの交際期間中、たびたびXの自宅を訪れていたYは、本件画像の郵送後のXの動静を窺う目的で、Xの自宅付近をバイクで繰り返し低速で通過した。この場合、Yは特定の場所に留まってXを待ち伏せたわけではなく、また、特定の場所に留まってXの見張りをしたわけでもないことから、かかる行動が反復して行われたとしても、Yの行動がストーカー規制法上の「ストーカー行為」に該当する余地はない。
5 Xから「もう2度と連絡してこないで!」と明確に拒絶されたにもかかわらず、Yはその直後から連続してYに電話をかけ続け、翌日以降も連日深夜にわたり電話をかけ続けたことで、Xのスマートフォンの着信履歴欄はYからの着信で埋め尽くされ、Xは自身の安全や住居等の平穏が脅かされるのではないかと不安を覚えた。Xは管轄の警察署の生活安全課に被害相談に赴いたが、同警察署の署長Eは、Yが更につきまとい等を繰り返すおそれがあると認めるときは、Yに対して更なるつきまとい等をしてはならない旨の警告を発することができる。

-Criminal