
問 銀座の会員制クラブに通っていたA(45歳 男性)は、交際していた同店のホステスB(23歳 女性)が、自身に無断で店を辞めてAとの連絡を絶ったことに憤慨し、Bに対する復讐の目的で、交際期間中に撮り溜めたBの裸体や性交等の様子を記録した画像及び動画(以下、「本件画像等」という。)を、Bの源氏名や店名とともに、不特定多数人が閲覧可能なSNSやインターネット上の掲示板にアップロードした。5ちゃんねるがないと生きていけない派遣社員Cは、ある日、同チャンネルで、Bの画像流出が騒ぎになっていることに気づき、興味本位でBの画像をクリックしたところ、自身の好みのタイプの女性であったことから、Bの画像(以下、「本件B画像」という。)を自らのPCにダウンロード保存した。
この事案に関する以下の記述のうち、私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(以下「リベンジポルノ防止法」という。)の規定に照らし、正しいものはどれか。
1 リベンジポルノ防止法における公表等罪の処罰対象は、私事性的画像記録等の撮影者及び当該撮影者から私事性的画像記録等の提供を受けた相手方に限定されている。したがって、これらに該当しないCが、掲示板で入手した本件B画像を、私事性的画像記録であると知りつつSNS等で拡散しても公表等罪は成立しない。
2 公表等罪は、私事性的画像記録等を不特定又は多数人に対して公表等した場合に成立する。したがって、Cが、掲示板で入手した本件B画像を友人Dにのみメールに添付する方法で提供したにとどまるときは、Cに公表等罪が成立する余地はない。
3 Cが、Dをしてインターネット上で公表させる目的で本件B画像をDに提供した場合、かかる提供行為自体がCの社会的危険性の発露と評価できるため、その後、Dが実際に公表行為に着手したかを問わず、Cには公表罪が成立する。
4 Cが、Dをしてインターネット上で公表させる目的で本件B画像をメールに添付する方法でDに提供したが、やはりこういうことはよくないと反省し、本件B画像を公表せず直ちに削除するようDを説得して了承を得た。この場合、中止犯が成立し、公表目的提供罪の刑が必要的に減免される
5 Cは、掲示板に投稿された画像がBに係る私事性的画像記録であることを認識しつつ自身のPCにダウンロードし、もって写真の著作物を複製していることから、Cは写真の著作権者の著作権を侵害したことになる。加えて、著作物の違法ダウンロードの禁圧という著作権法第30条第1項第3号の法意に照らし、リベンジポルノ防止法上も公表等罪が成立する。