
小太郎、たのむ。静かにしてくれ
問 東京都内のマンションに居住する男性Y(58歳)は、2年前、自由が丘のペットショップA(犬猫等販売業者)で、小太郎(生後95日の柴犬のオス)を購入し、それ以来、自宅で大切に飼育している。2歳になった小太郎は相変わらず活発な性格であるが、最近では深夜から早朝にかけて激しく吠えることがあり、隣室に居住するXから「鳴き声がうるさくて眠れない! 息子が中学受験に失敗したらどうするの!」と度重なるクレームを受けている。この事案に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
1 動物の所有者又は占有者は、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならないが、犬の鳴き声を完全に制御することは飼い主であっても困難である。したがって、小太郎の鳴き声が近隣に響き渡るような状況が継続したとしても、Yが動物占有者責任を追及されることはない。
2 動物の所有者は、できる限り、その飼養する動物を、その終生にわたり適切に飼養するよう努めなければならないことからすれば、Yは、ペットショップAで小太郎を購入する際、自身の現在・将来の居住環境やマンションの防音性能等を踏まえ、一生涯にわたり小太郎を適切に飼養し続けられる環境が整っているかを慎重に検討すべきであったといえる。
3 Aから小太郎を購入したYは、動物の所有者として、小太郎の身体に自らマイクロチップを埋め込むべき法的義務を負っている。
4 ペットショップAは、原則として、小太郎をブリーダー等から取得した日(小太郎が取得日の時点で生後90日以内であった場合にあっては、生後90日を経過した日)から30日を経過する日(その日までに小太郎を譲渡する場合にあっては、その譲渡日)までに、小太郎にマイクロチップを装着するよう努めなければならない。
5 農林水産大臣Bは、動物の飼養及び保管に関し、よるべき基準を定めることができる。Bが基準を定めていた場合、Yは、小太郎を飼養及び保管するにあたり、当該基準を遵守しなければならない。