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中古マンション購入の注意点と失敗しない選び方!|管理体制や修繕積立金のリスクをクイズで攻略!

1 終の棲家で後悔しない!中古マンション購入に潜む落とし穴!

問 軽貨物配送業を営むA(従業員を使用していないものとする。)は、長年の勤務で蓄えた貯金で、終の棲家として、江の島エリアの中古マンションを購入することを検討している。物件情報の収集のため地元の不動産事業者Bを訪問したAは、Bの営業担当者Cから渡された募集図面に目をとおした結果、「湘南シーサイドテラス江の島 104号室」(間取り:1LDK、販売価格:3,000万円 以下、「本件物件」という。)に強く興味をもち、Cに詳細を尋ねた。
Cは、「現オーナーのD様は海外移住を控えており、売却をかなり急いでいらっしゃるんですよ。価格交渉すれば、さらにお安くできるかもしれません。しかも、管理体制を強化するために、先日、管理会社を変更したばかりという優良物件なんです。もしよろしければ、現地をご案内しましょうか?」と述べて、Aに内見の日程調整を促した。
この場合において、Aが考慮すべき事項に関する以下の記述のうち正しいものはいくつあるか。

ア Cから交付された本件物件に係る募集図面は、宅地建物取引業法32条の広告規制のもとにあり、その正確性が担保された状態でAに交付されているから、わざわざA自ら内見して当該物件の劣化の有無・程度等を確認しておく必要はない。
イ Aが登記情報を確認したところ、本件物件は築15年が経過しているものの、Cから聞いた話も総合すると、Aが引退後の終の棲家として穏やかに暮らす分には申し分のない状態に思えた。価格が周辺の類似物件に比して2割程度低く、月々の修繕積立金も12,000円と低廉である。他の入居希望者に後れをとることを怖れるAとしては、既存の区分所有者の管理費・修繕積立金の滞納状況の調査に時間をかけるよりも、一刻も早く申込みを済ませるべきである。
ウ 個別性をその特徴とする不動産の売買においては、現に不動産の購入を検討しているAの具体的ニーズに合致するかどうかこそが重要である。したがって、かつて自らの意思で本件物件を購入したDが、なぜこれを手放そうとしているのかを調査する必要はないし、プライバシーの観点からは、むしろ調査すべきでないともいえる。また、当該マンションの入居者の入れ替わり状況も、Aは特に気に留める必要はない。
エ 湘南シーサイドテラス江の島の管理組合においては、区分所有者総会が3年間開催されておらず、理事長Eが長年にわたり、管理規約の改正に加えて、導入する設備や修理委託先事業者も専決してきた。このような強力なリーダーシップをもつ理事長がいてくれるならば、引退後の自分の時間を目一杯趣味にあてたいAとしては、将来にわたり適正な管理を期待できると判断してよい。
オ 本件物件に係るCとの契約交渉の過程で、耐震診断書や構造計算書といったマンションの安全性に関わる書類の話がまったくなされなかった。しかし、本件物件が新耐震基準に準拠して建築されていることは登記情報から明らかであるし、安全性に関する書類の有無が本件物件の資産価値や将来の売却可能性に影響を与えることは考えにくいため、Aはこれらの書類の存否及び内容を気にする必要はない。

1 正しいものはない
2 1個
3 2個
4 3個
5 4個

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